コメ品評会で高い評価を受けている「ゆうだい21」

 国内最大級のコメの品評会「第27回米・食味分析鑑定コンクール」(米・食味鑑定士協会など主催)が18日までに、茨城県内で開かれ、最高賞に当たる国際総合部門金賞18点のうち、宇都宮大が開発した水稲品種「ゆうだい21」が12点を占めた。金賞受賞数でゆうだい21が最多となるのは3年連続で、宇大の担当者は「生産者の頑張りに尽きる。受賞の反響で知名度も上がっいる」と話している。

 ゆうだい21は2010年に品種登録され、これまでに47都道府県の約1300の農家などに宇大が種子を販売している。全国規模の品評会で高い評価を得ており、入賞数は年々増加。コシヒカリと比べて高温に強いとされ、近年は夏場の猛暑が有利に作用した可能性もある。

 今回のコンクールには5070のコメが出品された。最終審査は12月上旬、茨城県つくばみらい市で行われ、専門家が実食。粘りの強さや食味の良さが評価され、群馬や岐阜など県外6県の農家などが生産した12点のゆうだい21が金賞に選ばれた。

 コンクールでの高評価を受け、宇大は今月、全国の農業高校を対象に種子の無償提供を初めて実施した。申し込み初日で上限の20校に達するなど、知名度は高まっている。来年1月29日には宇都宮市内で「ゆうだい21サミット」を開催し、引き続き生産・流通拡大を図るとしている。