青森県で震度6強を観測した地震で、津波の被害を避けるため多数の漁船が沖合に向かう「沖出し」をしていたとみられることが18日、共同通信による船舶自動識別装置(AIS)などのデータ分析や漁師への取材で分かった。記録が確認できただけで、4道県の約20カ所で合計数十隻以上の漁船とみられる船舶が地震直後に沖に向かった。AISを搭載する漁船は限られ、実際の数は大幅に上回る可能性がある。
沖出しは転覆や沈没の恐れがあり、2011年の東日本大震災では命を失った人もいた。水産庁は人命第一を理由に、自宅など陸上にいる漁師の漁船の沖出しを原則禁止している。ルール作りを呼びかけるが、整備が進んでいない地域もある。今回沖出しをした青森県のベテラン漁師(51)は「周囲で十数隻が出た。船を守らないと生活できない」と訴えた。
AISのデータでは地震直後、北海道釧路市や宮城県気仙沼市、石巻市などから漁船とみられる船舶が次々と出港する航跡が残っていた。
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