政府は、海外から重要物資の輸入が滞る事態に備え、サプライチェーン(供給網)の多様化や備蓄などの確保策を協議する関係閣僚会議を新設し、26日に首相官邸で初開催する方向で調整に入った。高市早苗首相がトップとなる。中国による経済的威圧や、日本周辺で有事が発生した際にシーレーン(海上交通路)が妨げられる事態が念頭にある。複数の政府関係者が18日、明らかにした。
中国は関係が悪化した国に対し、圧倒的シェアを持つレアアース(希土類)の輸出規制強化などを行ってきた。台湾への武力侵攻に踏み切った場合には周辺海域が封鎖され、日本と中東を結ぶシーレーンに影響が出るとの想定もあり、物資調達が課題となっている。
関係者によると、閣僚会議は首相のほか外相、財務相、経済産業相、農相、防衛相らで構成。輸入が滞れば国民生活に大きな影響が出る石油や天然ガス、食料、半導体といった物資の供給網や備蓄状況をチェックする。
資源エネルギー庁によると、日本は10月末時点で民間を含め248日分の石油を備蓄している。
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