茨城県阿見町で長女=当時(29)=の遺体を約20年間、自宅の押し入れや冷凍庫に隠して遺棄したとして、死体遺棄の罪に問われた無職森恵子被告(76)に、水戸地裁土浦支部は18日、拘禁刑1年、執行猶予3年(求刑拘禁刑1年)の判決を言い渡した。

 公判では、約20年前に長女が夫に殺害されたことが明らかになった。朝倉静香裁判官は判決理由で、遺体を押し入れに隠し、腐敗すると冷凍庫に移したと指摘。長女に家庭内暴力などの問題行動があり、夫が殺害を捜査機関に申告しようとしたが義母に止められ、やむなく夫の犯行を隠したとし「一定の同情すべき事情がうかがわれる」と述べた。