羽田空港で白タクの取り締まりを行う警視庁の警察官ら=2017年12月

 白タク行為の摘発件数

 羽田空港で白タクの取り締まりを行う警視庁の警察官ら=2017年12月  白タク行為の摘発件数

 無許可でタクシー営業をする「白タク」行為の摘発件数は今年1~10月末で113件に上り、過去最多となったことが18日、警察庁への取材で分かった。摘発人数は102人で、うち外国籍が半数を超える53人。新型コロナウイルス禍後のインバウンド(訪日客)急増を背景に、一部の外国人が不法利益を得ている実態が浮き彫りになった。

 摘発人数のうち、外国籍の割合が明らかになったのは初めて。高市政権は外国人の違法行為やルール逸脱への対応を強化する方針を掲げている。摘発件数は11件だった2021年に比べ、今年は既に10倍増となった。白タクは来日前にスマートフォンのアプリやSNSなどで配車を手配でき、利用者が急増している。

 また、都市圏で2時間以上の契約などが条件の「都市型ハイヤー」の事業者が増加しており、国土交通省と警察庁は、白タク運転手が名義借りで流入している恐れがあるとして情報収集を進めている。

 警察庁は昨年4月、警視庁や大阪府警など13都道府県警の担当者を集めて「白タク対策会議」を開き、摘発の強化を求めた。