ソムリエはなぜ微細な味の違いを識別できるのか。東北大のチームは18日までに、味覚を刺激し、思い出す訓練を重ねることで、味覚が鋭敏になることが分かったとする研究成果を英科学誌に発表した。味覚障害や食欲不振に対する新しいリハビリ法への応用が期待できるとしている。
甘味や塩味などの違いを識別する仕組みの研究はあったが、ブドウ糖とショ糖のように甘さの違いをどのように感じ分けているかは分かっていなかった。
チームは健康な成人40人を対象に、5種類の甘味物質を濃度を変えて味わってもらい、それぞれ味を感知できる最小濃度を測定。20人にはその濃度よりさらに1段階薄い濃度の甘味物質を繰り返し味見してもらい、5種類のどれだったかを当てる訓練を3日間続けて行った。訓練をしなかった20人に比べ、5種類全てで低い濃度を感知できるようになり、微妙な味の違いを鋭く感じ取れるようになった。
海老原覚教授は「味の記憶と思い出しを繰り返すことで味覚を鍛えられることが分かった。高齢者の食欲不振や味覚障害解決の糸口になる」と話した。
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