「エラスムス像の謎」を出版した森さん(右)と道山さん

 佐野市上羽田町の龍江院(りゅうこういん)に安置されていた国重要文化財「木造エラスムス立像」の謎に迫る書籍「エラスムス像の謎」(玉川大学出版部)が今月、出版された。徳川家康(とくがわいえやす)に仕えたウィリアム・アダムス(三浦按針(みうらあんじん))の研究で知られる元玉川大教授の森良和(もりよしかず)さん(74)が編著者となり、市内で立像の研究や啓発活動を行うエラスムス像研究会代表の道山秀樹(みちやまひでき)さん(73)も執筆者の一人に名を連ねる。

 森さんは10年以上、按針や、按針が日本来航時に乗船していたリーフデ号について研究し、それらに関する単著も世に出してきた。近年は特に多くの謎が残る、エラスムス像の研究に力を入れている。