佐賀県警に2021年、窃盗容疑で逮捕され不起訴となった30代男性と当時の弁護人が、違法な取り調べを受けたとして県に計330万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁は17日、男性に1万1千円の支払いを命じた3月の一審佐賀地裁判決を変更し、2人に計44万円の支払いを命じた。一審が認めなかった黙秘権と秘密交通権の侵害を認めた。
判決によると、21年1月と2月の2度逮捕された。勾留中、警察官は自白すれば立件を減らすと誘いかけ、黙秘していたのに容疑を明確に認める自白調書への署名押印を求めた。再逮捕の方針を知っていたのに、完全な釈放を示唆して自白調書はいつでも作成すると告げた。
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