開発した茶釜用の保温用落とし釜を手に取る中里さん

 【佐野】戸奈良町の加工食品製造販売業中里司(なかざとつかさ)さん(75)が、茶釜の中に入れる保温用落とし釜を開発し、特許庁に意匠登録を出願した。公共施設では消防法で木炭などの火気の使用は厳しく規制されており、本格的な茶会を開く場合、茶釜のお湯の温度維持が課題とされる。本格的な茶道経験のある中里さんは「この製品なら、お茶の適温域とされる70度から50度への温度の低下が約50分延びる」といい、大掛かりな茶会でも無理なく開催できる、と胸を張る。

 中里さんはこれまでに、下処理含め約2日かかるという黒豆の煮豆作りを約90分でできる乾燥黒豆を開発。ニガリを使った人に無害のヤマビル殺虫剤では特許を取得している。