広島市の平和記念公園内にある原爆供養塔の地下納骨室

 広島市は15日、平和記念公園内に遺骨と共に安置された身元不明の原爆犠牲者の遺髪のDNA型鑑定を実施し、13歳の時に被爆し亡くなった女性のものと分かったと明らかにした。DNA鑑定による判明は初めて。遺族の要望で市が専門家に鑑定を依頼していた。

 市によると、遺髪は原爆供養塔納骨名簿に「鍛治山ミチ子」さんのものと記載された遺骨と安置されていた。被爆後に消息不明となった梶山初枝さんの名前が誤って記載された可能性があるとし、おいの修治さん(60)が市に鑑定を依頼。11月下旬から今月にかけ、神奈川歯科大が遺髪からDNAを抽出、初枝さんの妹(91)と照合した結果、初枝さんのものと判明した。