上野賢一郎厚労相

 【ソウル共同】韓国政府は14日、日中韓保健相会合を13~14日の日程でソウルで開催し、3カ国は保健分野の協力を継続的に強化することで一致したと発表した。共同声明も採択した。韓国の鄭銀敬保健福祉相が議長を務め、日本は上野賢一郎厚生労働相、中国からは国家衛生健康委員会の事務方の国際協力局長が出席した。対日関係の緊張を受けて閣僚級の参加を見送ったとみられる。

 3カ国の会合を巡っては、高市早苗首相の台湾有事に関する国会答弁を受け、中国政府が11月にマカオで予定された文化相会合の延期を韓国側に通告。日本での3カ国首脳会談の来年1月開催の打診も中国政府は拒否した。

 保健相会合の共同声明では、感染症対応に加え、誰もが経済的な困難なしに公平に医療を受けられる状況を目指す「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ」、健康な高齢化、精神健康の3分野で協力を強化する方針を確認した。

 新型インフルエンザや新型コロナウイルス禍での連携を踏まえ、感染症の世界的大流行への対応強化に向けた協力の重要性も再確認した。