奈良県立医大のチームは13日、新型コロナウイルス治療でも活躍した人工心肺装置ECMO(エクモ)の使用時などに起こる止血障害「後天性フォン・ビレブランド症候群(AVWS)」の治療薬開発を目指し、大学発ベンチャーとの共同研究を開始したと発表した。
AVWSは、血を止めるタンパク質の働きが低下することで血が固まりにくくなる病気。心臓病などの基礎疾患のある患者のほか、心不全や心筋梗塞などの治療で人工心臓などを使うと発症しやすくなることが知られている。
チームによると、出血すると、血小板にタンパク質が絡みついて血が止まる。ところが治療でエクモなどを使うと、血流が速まり、伸ばされたタンパク質をADAMTS13という酵素が短く切りすぎるため、絡みつくことができず止血機能が低下するという。
チームはADAMTS13に結合して働きを抑える抗体を作製し、これまでサルで効果を確認できた。今後の臨床試験(治験)に向け、奈良県立医大発のベンチャー「モルミル」と共同研究を実施。モルミルは資金調達や治験の支援をする。
この記事は会員限定記事です
「下野新聞デジタル」の会員のみご覧いただけます。
下野新聞デジタルに会員登録すると…
- 事件事故や高校野球・イベントなど速報で栃木県の「今」が分かる
さらにスタンダードプランなら…
- デジタル有料記事の大半が読める
- 教育や仕事に役立つ情報が充実
愛読者(併読)プラン・フル(単独)プランなら…
- アプリも使えて、おくやみ情報もいち早く
ポストする


