キリンホールディングスが、独自開発の人工知能(AI)を生かしたビール造りを本格化させることが12日、分かった。苦みやコクなどおいしさにつながる膨大な要因から、目指す味わいに必要な成分を見つけ出して提案する。味覚や嗅覚のような人の感性に関わる領域で、先進技術の活用が進みつつある。
2026年3月以降に売り出すビールから順次反映させる。人の知見にAIを組み合わせ、商品開発の精度やスピードを高める。
ビールのおいしさはさまざまな成分の組み合わせで決まる。重要な成分やバランスの見極めは難しく、味の調整は担当者の経験に頼る部分が大きかった。
このためキリンは蓄積した成分データと、サンプルを試飲してもらう消費者調査の20年分の結果を基に、独自のAI「FJWLA(フジワラ)」を開発。どの成分が、どのようにおいしさに寄与するかを定量化できるようにした。
例えば新商品造りで苦みに課題があった場合、AIが改善につながる成分の選択肢を示す。実際に複数回、消費者にサンプルを比べてもらうと、いずれもAI活用の方が高く評価された。
この記事は会員限定記事です
「下野新聞デジタル」の会員のみご覧いただけます。
下野新聞デジタルに会員登録すると…
- 事件事故や高校野球・イベントなど速報で栃木県の「今」が分かる
さらにスタンダードプランなら…
- デジタル有料記事の大半が読める
- 教育や仕事に役立つ情報が充実
愛読者(併読)プラン・フル(単独)プランなら…
- アプリも使えて、おくやみ情報もいち早く
ポストする


