山形県小国町で2023年、クマの駆除中に町鳥獣被害対策実施隊の隊員が猟銃を誤射する事故があり、町がけがをした男性に支給した補償金など約1660万円を、誤射した元男性隊員らに支払うよう求めて提訴する方針を決めたことが11日、町への取材で分かった。町が10日、議会に関連議案を提出し可決された。

 町などによると23年4月9日、クマを狩猟する際、町から委託された元隊員の撃った弾が男性の右膝に当たり、右脚などに後遺症が生じた。被弾した男性は今年6月、町を相手に約3千万円の損害賠償を求めて山形地裁に提訴した。

 訴状によると、男性は発砲した元隊員が「基本的な注意義務を怠った」と指摘している。