パイロットを養成する航空大学校(宮崎市)で訓練が滞り、毎年100人を超える学生が教育を受けられずに自宅などで待機していることが11日、分かった。定員増に対して学校側の体制や運営が不十分だったことが原因で、国土交通省は10月、対策案を策定。航空大は2028年度内に解消を目指すとしている。
政府は30年に訪日外国人客を6千万人とする目標を掲げる一方、国内パイロットはバブル時代の大量採用世代が30年ごろ一斉に定年退職を迎えることが見込まれる。このため、航空大では18年度に定員を72人から108人に拡大して航空需要への対応を目指してきた。
国交省によると、定員拡大に応じて教官や訓練用機体を1・5倍に増やした。だが、天候不順時や訓練に遅れが生じた際のリカバーが教官任せだったことなどから、訓練課程を終えるまで時間を要することが常態化した。組織的な改善策が不十分で、合格していても航空大の寮に入れない「待機学生」が急増した。
待機学生は21年度から毎年100人を超え、25年8月末時点で146人。
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