衆院予算委の集中審議で答弁する高市首相=11日午前

 衆院予算委員会は11日午前、集中審議を実施した。高市早苗首相は2025年度補正予算案について「物価高の影響を強く受けている子育て世帯を力強く支援する」と強調した。立憲民主党は中低所得者向けの支援を増やすべきだと主張した。締めくくり質疑の後、補正予算案を採決し、自民党、日本維新の会に加え、国民民主党と公明党も賛成し、可決した。同日午後の衆院本会議で可決、衆院を通過する見通しだ。

 補正予算案は、一般会計の歳出(支出)が18兆3034億円。物価高対応として、子ども1人当たり2万円給付や、来年1~3月分の電気・ガス料金補助を盛り込み、自治体が自由に使える「重点支援地方交付金」に2兆円を計上した。

 立民と公明は組み替え動議を共同提出したが、否決された。動議は、基金の積み増しなど「緊要性」を欠く支出を削減し、中低所得者への現金給付や、電気・ガス料金の補助期間の延長などを求めていた。

 集中審議で首相は、補正予算案に盛り込んだ子育て支援策などについて「野党の指摘もかなり取り入れた」と説明した。