パリ日本文化会館で開かれている高畑勲監督の作品や生涯を紹介する欧州初の展覧会を訪れた来場者=6日(共同)

 【パリ共同】パリ日本文化会館で、スタジオジブリの高畑勲監督(1935~2018年)の作品や生涯を紹介する欧州初の展覧会が開催中で、連日満員の大盛況となっている。フランスでもジブリ作品は大人気で宮崎駿監督は有名だが、高畑監督の知名度はそれほど高くない。関係者は「ヒットするとは思ったものの、ここまで反響があるとは」と驚いている。

 展覧会は「高畑勲 今日のアニメーションのパイオニア―戦後からスタジオジブリまで」。制作ノートや絵コンテ、原画などを通じて「アニメの巨匠」の50年にわたる活動の軌跡をたどっている。

 10月15日から始まり、11月末までに約2万人が訪れた。来年2月7日まで開かれ、最終的に計4万3千人以上の来場を見込んでいる。達成すれば1997年の開館以降で最多となる。

 高畑監督は三重県で生まれ、岡山県で育った。85年に宮崎監督らと共にスタジオジブリ設立に参画。「火垂るの墓」や「平成狸合戦ぽんぽこ」「かぐや姫の物語」などの映画作品で知られる。「アルプスの少女ハイジ」など多くのテレビアニメの制作も手がけた。