【ストックホルム共同】ノーベル化学賞を受賞する北川進京都大特別教授(74)が8日、スウェーデンのストックホルム大の講堂で記念講演した。中国の思想家荘子の一見役に立たないものも重要だという「無用の用」という考え方を紹介し「(研究に)強い影響を与えた。無用のものなど存在しない」と話した。
また「固体や液体からガスエイジ(気体の時代)に入った」と語り、気体貯蔵や分離技術への応用が期待される自身が開発した新材料「金属有機構造体(MOF)」について、動画を交えて説明した。
記念講演は、6日に始まったノーベルウイークの主要行事。日本出発前に北川氏は「科学の内容ではなく、どういう経緯で仕事が成就したかを話したい」と述べていた。
北川氏は、多数の微小な穴に気体などを吸着できるMOFを開発した。空気から地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)や、飲料水用に水蒸気を回収するなどエネルギー・環境問題の解決への応用が期待されている。
授賞式は10日(日本時間11日未明)に開かれる。
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