防衛省統合幕僚監部は6日、中国海軍の空母「遼寧」が同日、沖縄本島と宮古島の間を通過し、太平洋上で艦載する戦闘機やヘリコプターを発着させる訓練を実施したと発表した。中国の空母が3隻体制となって以降、日本近海での活動を確認したのは初めて。遠方での作戦遂行能力の向上などが狙いとみられ、防衛省は警戒を強めている。
防衛省によると、5日に久場島(沖縄県)の北約420キロの東シナ海を航行する遼寧を確認。遼寧はその後、ミサイル駆逐艦3隻と共に太平洋に向かい、沖大東島(同)の西約270キロの海域で艦載機を発着させた。
海上自衛隊の護衛艦や哨戒機が監視し、艦載機に対し、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)した。
中国の空母を巡っては11月、新型の「福建」が就役。3隻体制となったことで作戦、訓練、補修のローテーションを組み、常に1隻が任務に当たることが可能になった。6月には、空母2隻の艦隊による合同訓練を太平洋で実施するなど活動を活発化させている。
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