日銀本店

 4日の国債市場で、長期金利の指標である新発10年債(380回債、表面利率1・7%)の利回りが上昇し、一時1・935%を付けた。2007年7月以来、約18年半ぶりの高水準。市場では、日銀が早期の追加利上げに踏み切るとの観測が強まっており、国債が売られて利回りの上昇が続いている。

 長期金利が上がると、固定型の住宅ローンの金利上昇を招くなど家計の負担が増す可能性がある。

 日銀の植田和男総裁が1日の講演で、月内に開く次回の金融政策決定会合で追加利上げの是非を判断する姿勢を示した。市場では政策金利を引き上げる可能性が高まったとの見方が広がった。

 高市政権の積極財政政策による財政悪化懸念も国債の売りを誘った。