佐野らーめんを代表し、日本一を勝ち取った佐藤さん(左)と威さん親子=1日午後、佐野市吉水町

 全国各地のご当地ラーメンナンバー1の称号を懸けたイベント「日本ご当地ラーメン総選挙2025」が11月30日まで都内で開かれ、来場客による投票の結果、「佐野らーめん」が初の日本一に輝いた。佐野らーめん会を代表して出場したラーメン店「佐よし」(佐野市吉水町)の佐藤義之(さとうよしゆき)さん(44)は「佐野らーめんの素晴らしさを発信できたことが何よりうれしい」と喜びを語った。

 イベントは日本ラーメン協会などで組織する実行委員会の主催。23年から行われており、今回で3回目。国内には100種類以上あるとされるご当地ラーメンにスポットを当て、国内外に発信して地域の活性化などにつなげる狙いという。

 今大会の決勝に進出したのは10チーム。予選を免除された前回優勝の白河(福島)と、ウェブ投票による予選を勝ち上がった佐野、札幌、函館(北海道)、京都、静岡、長岡(新潟)、加賀(石川)、博多(福岡)、宮崎の各ご当地ラーメンが出場した。

 11月26日から5日間、新宿区の大久保公園内に出店し、実食した客の投票(満足度)で争われた。第1回から出場している佐藤さんは息子の威(たける)さんのサポートを受けながら、佐野らーめんの代名詞とも言える「青竹打ち」を現場で実演。これが功を奏し、客の満足度を大幅に押し上げたとみられる。

 投票は30日で締め切られ、佐野らーめんの日本一が決まった瞬間、「信じられない」と声を詰まらせた佐藤さん。「これを弾みに、佐野らーめんがさらに盛り上がれば。多くの人に佐野で食べてもらいたい」と力強くアピールした。

 3日には佐野らーめん会の西谷政美(にしたにまさみ)会長らと共に市役所を訪問し、金子裕(かねこゆたか)市長に日本一の快挙を報告する。