男子第78回・女子第40回県高校駅伝競走大会は2日、佐野市の清酒開華スタジアム周辺コースで行われ、男子(7区間42・195キロ)は作新学院が2時間7分19秒で同校初の2連覇を果たした。優勝は3度目。女子(5区間21・0975キロ)は宇都宮文星女が1時間10分42秒で制し、6年連続8度目の栄冠を手にした。

 男子の作新学院は1区千野根友輝(ちのねともき)が区間賞の走り。その後2度佐野日大と首位を交代し、4秒差の2位でたすきを受けた最終7区、矢野葵(やのあおい)が残り約3キロで先頭を捉え、50秒の差をつける区間賞の活躍だった。

 女子の宇都宮文星女は1区松本瑠莉(まつもとるり)から5区本澤怜望(ほんざわれみ)までの全員が区間賞を獲得し、2位の白鴎大足利に5分以上の差をつけて完勝した。

 男女の優勝校は12月21日に京都市で行われる全国大会に、上位6校が11月22日に埼玉県熊谷市で行われる関東大会に出場する。

最終区7区で逆転しゴールテープを切る作新の矢野=清酒開華スタジアム、内藤大地撮影
最終区7区で逆転しゴールテープを切る作新の矢野=清酒開華スタジアム、内藤大地撮影

努力家が逆転呼び込む 作新のアンカー矢野

 「自分たちが時代をつくったんだ」。創部以来初の連覇を成し遂げた男子の作新学院のアンカー矢野葵(やのあおい)は、歓喜の輪の中で顔をくしゃくしゃにして感情を爆発させた。

 残り約3キロ。得意の上りを前に刻々と大きくなるライバルの背中を見て「覚悟を決めた」。5000メートルの持ちタイムで自身を26秒上回る強敵に対し「トラックじゃない。ここはロード」と真っ向勝負。一気に抜き去り、約40キロを走って15秒以上の差が開かなかった両校の熱戦に終止符を打った。