遊覧船に乗る花魁などの出演者たち

 【栃木】市ゆかりの浮世絵師喜多川歌麿(きたがわうたまろ)にちなみ、華やかな衣装の花魁(おいらん)役たちが蔵の街を練り歩く「歌麿道中」が18日、市中心部の巴波(うずま)川周辺で行われた。

 開催中の「第14回歌麿まつり」のメインイベント。市民団体「歌麿を活(い)かしたまちづくり協議会」が主催した。

 一般募集した花魁役や歌麿を見いだした蔦屋重三郎(つたやじゅうざぶろう)役、歌麿の師匠鳥山石燕(とりやませきえん)役ら17人が出演。蔵が並ぶ巴波川沿いの遊歩道を歩いたり、遊覧船に乗ったりして歌麿が描いた世界観が優雅に再現された。

 NHK大河ドラマ「べらぼう」で注目が高まる中、沿道には多くの見物客が集まった。写真を撮ったり、出演者に手を振ったりして楽しんでいた。

 道中の前座でおはやしの演奏に参加した栃木第五小4年大野晃之慎(おおのてるのしん)さん(9)は「近くで見た花魁はきれいで出演者が格好良かった。いつか傘持ち役をやってみたい」と目を輝かせていた。

 同協議会の大木洋(おおきひろし)会長は「多くの方にご来場いただきありがたい。歌麿と栃木に関係する自治体と連携しながらさらに盛り上げていきたい」と話した。まつりは19日まで。