俳優の三宅裕司、小倉久寛らが中心となり結成した「劇団スーパー・エキセントリック・シアター」が10月23日~11月3日、東京・池袋のサンシャイン劇場で新作喜劇「地球クライシスSOS」を上演する。座長で演出・出演する三宅は「46年続く劇団の持つ要素が凝縮されています」と胸を張る。
今回の脚本は劇団員の小暮邦明が担当。米国の極秘指令で、地球外生命体(宇宙人)との交渉国に日本が選ばれ、政府は、人生で奇跡を起こしたことがあるお年寄りたちによる交渉団「ロウジンジャーズ」をつくる―。
三宅が日本政府の官房長官役、小倉がロウジンジャーズの一人を演じる。劇団の旗印通り「ミュージカル・アクション・コメディー」が融合した舞台の中に、現代日本が抱える問題を織り交ぜる。小倉は「日本人の良さに触れ、心温まるものを受け取ってもらえたらうれしい」と話す。
2人は劇団の創設期からの盟友同士。三宅は小倉について「僕がどんなテンポでツッコミを入れても必ず付いてきて、ボケ続けてくれる。努力家です」とたたえる。小倉は「三宅さんの言うことを聞いてきただけ。いい人生を送らせてもらっているな」と笑う。2人にとって、観客の笑い声とカーテンコールの拍手が喜劇役者として走り続ける原動力だ。
「自分がやりたいと思う笑いをぶれずにやり続けてきた」という三宅。娯楽が多種多様にある今だからこそ「劇場で爆発的な笑いを共有したときの幸福感を味わっていただきたい。その価値はどんどん上がっているんじゃないかな」と力を込めた。