とちぎ和牛の登場に歓声を上げる生徒たち

 【小山】物価高騰で和牛の需要が落ち込む中、県食肉事業協同組合連合会などはこのほど、小山西高で高校生を対象とした初の消費拡大イベントを開いた。

 生徒たちは県ブランド牛の特長や良質な肉の見分け方などを学んだほか、とちぎ和牛の特上ブランド「匠(たくみ)」を試食し、上品なうまみや柔らかな食感を味わった。

 同連合会などによると、県内の和牛需要は「新型コロナ禍前と比べて3割程度減っている」という。とちぎ和牛のおいしさを若い世代に知ってもらい需要拡大につなげていこうと、本年度は高校生向けのイベントを企画した。

 イベントには野球、ハンドボール、ダンス各部から約100人が参加。宇都宮畜産食肉事業協同組合の斎藤正一(さいとうまさかず)理事長(60)が特別講義を行い、国産牛や和牛の意味などを説明。「購入する際は薄く赤い肉を選んでほしい」などと勧め、「肉を食べても太らない。必ず野菜と一緒に食べてほしい」と呼びかけた。

 試食会では塩とこしょうのみで味付けられた焼き肉が1人100グラムずつ提供され、生徒たちは歓声を上げながら舌鼓を打っていた。女子ハンドボール部主将の2年坂田朱里(さかたあかり)さん(16)は「口に入れた途端にとろけるくらいに柔らかい。香りもとても良かった」と白い歯をのぞかせた。

 同連合会は本年度、矢板中央高や矢板高でもイベントを予定している。