秋の街なかをみこしが勇壮に渡御する「宇都宮祭(さい)」(同実行委員会主催)が10月12日、オリオン通りなどで開かれる。ことしは、市内在住の祭り好きの人ら約100人で構成する団体「おまつりコミュニティ」の創立30周年に当たり、初めて5基のみこしが連合渡御を行う。バンバ市民広場にはキッチンカーも並び、節目を盛大に祝う。
同祭りは2014年、秋にもみこしを担ぐ機会を設けようと、日野町と市中央卸売市場で働く人を中心に組織する「市場神輿(みこし)」によって始まった。16年からは江野町が加わり、例年3基で渡御を行っている。
ことし、創立30周年の節目となる「おまつりコミュニティ」は当初、単独で記念事業を行うことも検討していたが、同祭り実行委の声掛けで宇都宮祭への参加を決めた。同団体の仕切りで宮島町のみこしを渡御する。また、今回は大寛町共和会も巡行に加わる。
午後1時に同広場から渡御を開始し、バンバ通りを経由してオリオン通りを往復する。同1時半ごろ、オリオン通り曲師(まげし)町イベント広場周辺でみこしが対面する「どっこい甚句」を行う。道中では女性のみで江野町のみこしを担ぐ恒例の「宮姫神輿」も実施する。
例年以上に祭りムードを高めようと、バンバ市民広場に初めてキッチンカーが出店する。5台ほど並び、飲食物を販売する。高橋謙介(たかはしけんすけ)実行委員長(45)は「初めて5基で渡御するので迫力がある。担ぎ手も見る方も、みこしごとの違いを比べながら楽しんでほしい」と話した。