俳優の筧美和子が、福岡県大牟田市を舞台にした映画「オオムタアツシの青春」(9月26日公開)で主演を務めた。挫折を経験した男女3人が織りなすヒューマンドラマ。「年齢も環境もバラバラな3人が再生していく姿に力をもらえる作品です」
パティシエの亜美(筧)は、夢だった洋菓子店を開くため博多から大牟田に来たものの、共同経営者と仲たがいして計画が白紙に。落ち込んだのもつかの間、ある少女を助けたことがきっかけで出会った司(福山翔大)と静男(陣内孝則)を巻き込み、再び夢を追い始める。
亜美は「誰かのために頑張るときに力を発揮できる人」と筧。初めは自分の夢にこだわり過ぎて空回りしていたが「一緒に頑張りたいと思える人に出会って、自分のパワーをいい形で使えるようになった」と分析する。
筧自身を変えた“出会い”はクラシックバレエだ。「それまでは、無口で自己表現をしないタイプ。親も心配するくらいだった」が、バレエを通じて体で表現することを知り、どんどん活発になっていったという。「その経験が、今の仕事にもつながっています」
今作が映画初主演だが「(役作りのため)製菓の勉強や博多弁の練習で頭がいっぱいで、感慨に浸る暇がなかった」。大牟田での撮影中は、名物の焼き豚足や豚骨ラーメンで英気を養った。「肌の調子も良くなった気がしました」と笑った。
映画は9月19日に福岡県で先行公開