戦後の米国統治下の沖縄を描いた映画「宝島」(19日公開)の舞台あいさつが東京都内で開かれ、主演の妻夫木聡らが登場した。
撮影前から沖縄に入り、ガマ(自然壕)などを訪ね、役作りをしたという妻夫木。情熱の源を問われ「やはり僕は映画の力を信じたい。もしこの映画に1%でも誰かの人生や未来を変えられる力があるのだとしたら、僕はそれを信じたいし、手渡しで届けたい」と力強く語った。
妻夫木の演技を目の当たりにした広瀬すずは「真っすぐな姿が刺激的で、作品と向き合う概念を変えられるような思いがした」と話した。
原作は真藤順丈の直木賞受賞作。米軍から物資を奪い住民に分け与える「戦果アギヤー」と呼ばれた若者を描く。ある襲撃の夜、英雄的なリーダーのオン(永山瑛太)が消息を絶つ。残された幼なじみのグスク(妻夫木)、ヤマコ(広瀬)、レイ(窪田正孝)は、刑事、教師、ヤクザとなってオンを捜し続ける―。
永山が自身より2歳年上の妻夫木を「先輩として意識しないと決めた」と役作りの一端を明かすと、妻夫木は2002年放送のドラマ「ランチの女王」での初共演を振り返り「あの頃からそうだったよ」と、笑いを誘った。
舞台あいさつ前には、レッドカーペットが敷かれた階段で妻夫木がスマートフォンで自撮り。他の出演者らが思い思いのポーズを決め、仲の良さをうかがわせた。