荷物疎開で残った父愛用の小鉢(左)やスケッチを前に記憶を語る小松さん=1日午後、那須烏山市南大和久

 「広島原爆の日」の8月6日、那須烏山市南大和久、小松宏生(こまつひろみ)さん(91)が広島市で開かれる被爆80年の平和記念式典に本県の遺族代表として参列する。本県からの派遣は被爆者の高齢化などで2016年以降見送りが続き、10年ぶりとなる。原爆で亡くなった父を捜し、投下後の市内に入った入市被爆者の小松さん。11歳で目にした悲惨な光景は今も脳裏に焼き付いている。一緒に参列する孫やひ孫らへの記憶継承を願っている。