フードバンクで利用者に食料品を配るボランティア(左)=6月下旬、宇都宮市

 チラシを手に、価格が安いスーパーや量が多い商品を並べる業務用スーパーを利用する。外出先でおなかがすいても外食は我慢する。生活のあらゆる出費が増え、食費だけで3年前より月2万円以上上がった。

 宇都宮市、運送業男性(46)は、5~17歳の5人の子を育てている。食べ物で苦労させたくない。「最後の頼みの綱」として月1、2回程度市内のフードバンクを利用し、支えてもらっている。「困窮する人たちを懸命に助けてくれる団体への支援を手厚くしてほしい」という言葉に実感がこもる。

 必死に働いても負担感が増えていく。「政治家はきちんと現場を見て生活が苦しい人の声を聞いているのか」。そんな思いが募る。