国内外の選挙でSNSが存在感を高めている。政治への関心を高める手段になり得る半面、真偽不明の情報を広めたり意見の対立をあおったりするなど、その拡散力は功罪をはらむ。参院選を前に、栃木県内の現状から課題を探る。

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 かみ合わない答弁を続ける財務省幹部に、しびれを切らして机をたたく。「もういいって言ってんだよ。やめなさい、やめなさい」

 立憲民主党の福田昭夫(ふくだあきお)衆院議員(77)が昨年5月に行った国会質疑。ネット中継の一部を切り抜いてユーチューブに投稿された動画は653万回以上、再生された。国会で福田氏は消費税制の問題点などを繰り返し指摘し、関連動画の総再生回数は2年間で2670万回を超えている。