島守の塔の前で顕彰の在り方について意見を交わす永田さん(左)と荒井さん=23日午後、沖縄県糸満市

 琉球大大学院1年の永田美桜(ながたみお)さん(26)=埼玉県出身=が、宇都宮市出身で太平洋戦争末期に沖縄県警察部長を務めた荒井退造(あらいたいぞう)と、県知事島田叡(しまだあきら)の研究に取り組んでいる。住民の命を守ろうとした2人の生き方に感銘を受け学び始める一方、沖縄では批判や戦争責任を追及する声に直面する。沖縄戦終結から80年。功罪両面を含め、戦後の2人の位置付けを探る永田さんには、本県の荒井の顕彰団体も協力しており、若い力による知見の拡大に期待を寄せる。

 永田さんは戦争や平和への関心が高かった両親の影響で、幼い頃から戦争にまつわる資料館や映画に触れた。高校卒業後、英語を学ぶ道に進んだが、戦争関連の研究をしたい思いが強まり2022年、沖縄国際大に編入学した。

 荒井と島田を研究対象に選んだのは、