【那須烏山】烏山高3年生の恒例行事「和紙すき体験」が26日、福田製紙所の工房「和紙の里」で始まった。7月までクラスごとに順次実施し、生徒計115人が自身の卒業証書用の和紙を自らの手で作る。
古里の歴史や文化を学ぶ同校の地域学習「烏山学」の一環で毎年行っており、今年で7年目。
この日は3年4組の27人が同工房を訪れた。那須楮(こうぞ)の皮が烏山和紙の原料となることなどを学んだ後、いずれも県伝統工芸士の福田長弘(ふくだながひろ)さん(58)と妹博子(ひろこ)さん(55)から手ほどきを受けながら、水槽に入った液状の「紙料」を「すき桁(けた)」ですくい上げ、紙の厚さが均等になるように水分をふるい落とした。
阿久津風翔(あくつふうが)さん(17)は「職人さんを見ていると簡単そうだったが、道具が重くて思った以上に難しかった」。秋元彩香(あきもとあやか)さん(17)は「自分なりにはうまくできたと思う。完成したのを見るのが楽しみ」とそれぞれ話した。
生徒がすいた和紙は、水を絞ったり乾燥させたりする工程を経て完成する。