バスケットボールBリーグのチャンピオンシップ(CS)は24日、横浜市の横浜アリーナで決勝が始まり、宇都宮ブレックスは琉球ゴールデンキングスと激突する。2021ー22年シーズン以来、3季ぶりの頂点を目指すブレックス。奇しくも決勝のカードは前回と同じとなった。決戦を前に、当時の激闘を下野新聞掲載記事で振り返りたい。(所属は当時、日付は紙面掲載日)

■第1戦=2022年5月29日
ブレックス 80(18-19、20-16、16-21、26-5)61 琉球

バスケットボールBリーグの年間王者を決めるチャンピオンシップ決勝は28日開幕、東京体育館で第1戦が行われ、宇都宮ブレックス(東地区4位・ワイルドカード)が琉球(西地区1位)に80-61で快勝し、Bリーグ初年度の2016-17年シーズン以来5季ぶり2度目の優勝にあと1勝と迫った。
決勝進出はブレックスが2季連続3度目、琉球は初。ブレックスは第1クオーター(Q)、一時リードを奪ったがゴール下を攻められ18-19。しかし第2Qで遠藤祐亮(えんどうゆうすけ)のシュートなど連続10得点で38-35と逆転した。
第3Qは中盤の劣勢から再び追い掛ける展開に。第4Qは積極的にリングへアタックし、奪ったフリースロー12本中11本成功。守備も集中を切らさず相手をわずか5得点に抑えた。
ブレックスのフィーラーが両チームトップ19得点、11リバウンド。ジョシュ・スコットが18得点、比江島慎(ひえじままこと)が17得点の活躍だった。

貫いたチームプレー
第4Q中盤にスーパーショットが飛び出した。ブレックスの比江島慎(ひえじままこと)が相手に飛ばされながらリングを射抜く3点プレー。ターンオーバーから得点を許した直後の値千金の一発だ。「みんながつないでくれた。大事な場面が自分の時間」と語るようにチームで踏ん張り、エースが爆発する瞬間を待っていた。
堅守で主導権を手放さない真骨頂。2点を追う第4Qに流れるようなマークの受け渡しで相手のパス回しを遮断。ゾーンとマンツーマンディフェンスを併用する「マッチアップゾーン」を織り交ぜ混乱も誘った。敵将・桶谷大(おけたにだい)監督は「ストレスをかけられ続け苦しくなった」。与え続けた守備の圧力が終盤に強い琉球の攻撃を沈黙させた。
第3Qまで互いのリードが10度入れ替わるシーソーゲーム。前半はリバウンドで圧倒された時間帯にチェイス・フィーラーら控え選手の得点で食らい付いた。琉球がビッグマン3人を並べて突き放しにきた第2Q中盤はインサイドを固く閉じ、逆に連続10得点。冷静に対応し、勝利への布石を打ち続けた。
引き下がれない理由があった。決勝はコンディション不良の喜多川修平(きたがわしゅうへい)がベンチ外。そのユニホームを試合後に掲げた遠藤祐亮(えんどうゆうすけ)は言う。「修平(しゅうへい)さんも一緒に戦っている。優勝を分かち合いたい」。仲間の無念も背負い、悲願の頂点まであと1勝。今のブレックスは、揺るがない一体感とすごみをまとっている。

コート内を縦横無尽 19得点11Rフィーラー
背番号20が東京体育館のスポットライトに輝いた。ブレックスのチェイス・フィーラーがチーム最長27分15秒のプレーで両チームトップの19得点。11リバウンドもマークし2部門で2桁の「ダブルダブル」と、獅子奮迅の活躍を見せ「大事な初戦を取れたことが大きい」と勝利への貢献に納得の表情だった。
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