「福岡のテレビで流れるCMがどこから見てもジブリ風。問題はないの?」。西日本新聞「あなたの特命取材班」に調査依頼が寄せられた。今、「ジブリ風」と称される画像が世界的に物議を醸している。米オープンAIの対話型生成人工知能(AI)「チャットGPT」の新機能で、スタジオジブリの人気アニメに似た画像が簡単に作成できるようになり、著作権上の懸念が指摘されているためだ。テレビCMの真相に迫った。

フランソアのテレビCMの一場面(同社提供)。南フランスの街やパン店を取材して制作されたという
フランソアのテレビCMの一場面(同社提供)。南フランスの街やパン店を取材して制作されたという

 海に臨む街角のパン店で少女が足取りも軽やかに働く。焼きたてのパンを棚に並べ、買い物に来た子どもに笑顔で話しかける。せりふはないが、生き生きとした動きと表情が、パンの香りや人のぬくもりまで画面から立ち上らせる。

「フランソア」放映

 パン製造などの「フランソア」(福岡県新宮町)のテレビCMは、確かにジブリのアニメをほうふつとさせる。

(西日本新聞)

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