福田富一(ふくだとみかず)知事は10日の定例記者会見で、選択的週休3日制を本年度から全庁で試験導入する考えを明らかにした。ワークライフバランスの推進や人材確保などへの効果を見極めることが狙いで、試験導入の結果や先行導入した自治体の事例などを踏まえて本格導入を検討する。
県は2024年12月に選択的週休3日制を人事課で先行して試行し、ことし1~2月には同課を含む経営管理部全体に拡大した。現在、利用者数や感想、課題などを整理しており、終わり次第全庁で試行する。
試験導入はフレックスタイム制を活用した仕組みで、週1回、土日以外に年次休暇を利用した休日を設け、4週間分の総労働時間が155時間となるよう設定した。本格導入に向けては、職員ごとに異なる勤務時間の管理を円滑に進めることなどが課題という。
福田知事は選択的週休3日制について「ワークライフバランスや魅力的な職場づくりに効果的な取り組みの一つ。職員の意向を確認しながら課題を整理し、導入を検討する」と話した。
同制度は東京都や茨城県などが導入しているほか、県内では4月に宇都宮市が北関東3県の市町村で初めて本格導入した。