小学生たちとミニサッカーを楽しむ松元さん(中央奥)

 【茂木】聴覚に障害がある選手がプレーする「デフサッカー」の日本代表GK松元卓巳(まつもとたくみ)さん(35)による町サッカー教室が20日、町民体育館で行われ、町拠点のクラブチーム・おおぞらSCの小中生らが夢を追う大切さなどを学んだ。

 町教育委員会が主催し、パラアスリートを多く雇用する「あいおいニッセイ同和損保」と益子町の清水保険事務所が地域貢献の一環としてタイアップ。同損保所属の松元さんは講演でこれまでの人生を振り返り、その後選手たちとボールを蹴って交流した。

 松元さんは高校サッカーの強豪・鹿児島実業高などで健常者と共にプレー。高校時代から手話とアイコンタクトで意思疎通するデフサッカーの日本代表としても活躍し、主将として臨んだ2年前のワールドカップでは銀メダルを獲得した。

 選手や保護者約80人を前に、松元さんは「夢をかなえるために、その夢を言葉に出してぶれずにチャレンジしてほしい」と訴えた。講演を聞いた同クラブのMF水沼蒼斗(みずぬまあおと)さん(14)=市貝中2年=は「障害のある、なしは個性。自分も人とは比べず、自分らしくプレーしていきたい」と話していた。