戦前、差別が横行した時代にカナダで活躍した日系移民野球チーム「バンクーバー朝日軍」をルーツとする日系人野球チームと本県野球関係者が21日、宇都宮市のエイジェックスタジアムで交流し、選手たちは白球を追いながら心地よい汗を流した。同日は国連の「国際人種差別撤廃デー」。

試合前に笑顔で握手する日系人チームと宇都宮リトルシニアの選手=21日午前10時25分、宇都宮市西川田4丁目
中学硬式の宇都宮リトルシニアとの親善試合では盗塁から得点するなど、朝日軍譲りの機動力を駆使した「頭脳野球」を披露。5-12で敗れたが、ヒライ・コウタ主将は「エナジーを出して戦えた。相手は常に声を出し、走っていた。その姿がとても勉強になった」と刺激を受けていた。
野球教室ではプロ野球ヤクルト元監督の真中満(まなかみつる)さん=大田原市出身=らから熱心な指導を受けた。小川学(おがわまなぶ)監督は「この経験を次のステップにつなげていきたい」と話した。チームは24日まで本県に滞在し、野球を通じて交流を深める。
(小玉義敬、写真は広瀬華)