カメラを前に百頭空襲の体験を語る岡村さん(左端)と出演を依頼した堀さん(中央)=3月上旬、足利市藤本町

 1945年2月に足利市百頭(ももがしら)町であった「百頭空襲」。8歳で体験した同所、岡村良司(おかむらりょうじ)さん(88)の証言が、地元のアマチュア映像作家堀浩(ほりひろし)さん(64)制作の戦争を題材とした映像作品に収録された。堀さんは「体験者の話から戦争を身近に感じてもらいたい」と、岡村さんに出演を依頼した。10分ほどの作品は6月、同市内で上映される。戦後80年。戦火の記憶が薄れつつある中、体験者の肉声を後世に引き継ぐ一助となる。

 「ヒューンという音を立てて爆弾が落ちてきた」

 3月上旬、同市藤本町の自治会館。岡村さんは爆撃当日の様子や戦時中の暮らしぶりをありのままに語った。隣に座った堀さんが質問を投げかける。カメラでその様子を撮影した。