ぶどう学の公開講座で受講者に基調講演する松倉社長

 【栃木】国学院大栃木短大が昨秋開講した産官学の地域連携授業「ぶどう学」の公開講座がこのほど、境町の国学院大栃木学園教育センターで開かれ、県内外の約40人がブドウについて幅広く学んだ。

 ぶどう学は地元名産のブドウを食としてだけでなく、歴史、文化まで座学と体験で学ぶ授業。市民らにも知ってもらおうと、公開講座を企画した。

 講座では「レモン牛乳」で知られ、大平町のぶどう団地の巨峰果汁を使った「ぶどう牛乳」を販売していたこともある栃木乳業(大平町川連)の松倉敬士(まつくらたかし)社長が基調講演した。

 松倉社長は高齢化で酪農家が年々減少し、近年は牛の餌代の高騰によって経営が厳しくなっている酪農業界の現状を紹介。受講者に「自然や経営に対する苦労はブドウ農家も同じ。1次産業である農業を理解し、地元の農産品に対する尊敬と愛情を持ってほしい」と呼びかけた。

 続いて受講者は、ブドウ農家の取り組みやブドウの歴史、キャラクター表現、ストラップ作りの各講義を選択し、知識を深めた。