春の味覚の一つ、フキノトウの収穫が、栃木県内有数の産地である那珂川町の農家で最盛期を迎えている。
JAなす南ふき・みょうが部会所属の同町谷川、農業鈴木広実(すずきひろみ)さん(92)は里山に囲まれた畑5アールで栽培。25日は、畑のあちこちで地面から顔をのぞかせた黄緑色の花芽のうち、3センチ以上に育ったものを鎌で手際よく刈り取っていった。

収穫の最盛期を迎えたフキノトウ=25日午前10時10分、那珂川町谷川
鈴木さんは「小雨などの影響で例年よりやや収量が少ないが味はよい。天ぷらがお薦め。ほろ苦い風味を楽しんでほしい」と話す。
同部会でフキノトウを出荷する農家は7軒あり、3月上旬までに計約140キロを収穫する予定。宇都宮の市場へ出荷するほか、道の駅ばとうなどで販売している。