感染対策をして緊急入院患者を集中治療室に入れる職員=2021年1月、下野市薬師寺(自治医大付属病院提供、画像は一部加工しています)

 新型コロナウイルスの感染が栃木県内で初確認され、22日で5年となった。感染症法上の位置付けが5類になった今も、高齢者を中心に重症化や死亡例は後を絶たず、一定の対策が求められている。最前線でコロナと対峙(たいじ)してきた識者に、現状の課題や向き合い方などを聞いた。

迅速な検査体制維持訴え

 インターパーク倉持呼吸器内科(宇都宮市)の倉持仁(くらもちじん)院長(52)は「(速やかに受けられる)検査体制は今後も維持する必要がある。経済分野など、当時コロナで受けたダメージを忘れてはならない」と訴える。

 数多くのコロナ患者を診療。「医学的な見地から必要なことは伝えることが大切」と考え、テレビ出演や交流サイト(SNS)で精力的に発信してきた。

 コロナ禍のある日、重度の患者2人が同時に訪れた。