福井県内で今季、豊漁となった寒ブリ。活況を伝えるニュースに対し、同県内の読者から「地元スーパーで並んでいるのを見たことがない」「どこで売っているのでしょう」といった疑問の声が福井新聞の「ふくい特報班」(ふく特)に届いた。調べてみると、東京や大阪、名古屋など大消費地への流通が多いものの、同県内で取り扱うスーパーも複数あった。魚の流通関係者は「県内産ブリはないの? と声を上げてもらうと流通が増えていく」と消費者ニーズの高まりに期待を寄せている。

敦賀水産卸売市場に運ばれてきた福井県美浜町で水揚げされた寒ブリ=1月27日、敦賀市蓬莱町の同市場
敦賀水産卸売市場に運ばれてきた福井県美浜町で水揚げされた寒ブリ=1月27日、敦賀市蓬莱町の同市場

 県海洋資源研究センター(福井県敦賀市)によると、冬季のブリの漁獲は県内では若狭湾がほとんど。昨年12月の県内漁獲量は702トンで、統計が残る1992年以降で過去最多になった。今年1月末現在は漁獲のピークは過ぎ、漁は最終盤。県内産天然ブリが店頭に並ぶ数や頻度も減っていく見込みだ。

 (福井新聞)

◇福井新聞のサイトはこちら