宇都宮高旧本館を撮影する芝浦工業大の大学院生

 「現存する県内最古の学校建築物を知ってる?」。周囲に尋ねると、「知らないなあ」「足利学校?」。正解は、宇都宮高の旧本館(滝の原会館)。国登録有形文化財に指定される明治時代の建物だ。同校の敷地奥にあり、目にする機会の少ない希少な文化財。その歴史と、保存への取り組みを調べた。

 同館は1893年、尋常中学校の校舎として建てられた。正面中央に張り出した玄関ポーチが特徴的で、白壁の優美なたたずまいに「白亜館」とも呼ばれる。