自治医大付属病院に導入された放射線治療機器「イーソスセラピーハイパーサイト」

自治医大付属病院に導入された放射線治療機器「イーソスセラピーハイパーサイト」

自治医大付属病院に導入された放射線治療機器「イーソスセラピーハイパーサイト」 自治医大付属病院に導入された放射線治療機器「イーソスセラピーハイパーサイト」

 自治医大付属病院は26日までに、高画質なコンピューター断層撮影(CT)機能を搭載しがんや腫瘍を治療する最新鋭の放射線治療機器を導入した。機器は「イーソスセラピーハイパーサイト」。同病院によると、国内初導入という。病巣の形状変化に合わせて放射線の当て方を調節でき、治療の精度向上や患者の負担軽減が期待できる。

 同病院によると、医療用機器製造販売の「バリアンメディカルシステムズ」(東京都)が開発した。

 治療では患者のCTを撮影し、検査時の病巣や臓器の大きさ、位置などを確認。人工知能(AI)が照射範囲を修正し、的確に放射線を当てる。治療計画で予定した照射範囲とずれが生じても即座に対応でき、病巣にピンポイントで照射できる点が特徴。放射線治療に伴う副作用の軽減にもつながるという。

 同病院では3月から、現場で同機器を使用。胃のリンパ腫などの治療に活用している。放射線科の白井克幸(しらいかつゆき)教授(46)は「初めての治療方法なので慎重に運用を始めた。今後経験を積むに伴い、肺がんや膵臓(すいぞう)がんなどの治療でも利用していきたい」としている。