【宇都宮】ベビーカーを押して公共交通機関に乗ることの大変さを理解してもらおうと、宇都宮大の学生を対象にした次世代型路面電車(LRT)の乗車体験会が4日、平石停留場で開かれた。学生はベビーカーに人形を乗せ、乗降車や車内移動に挑戦した。
同大の大森宣暁(おおもりのぶあき)教授がリーダーを務める、国際交通安全学会の研究プロジェクトの一環。子育て世代に優しい交通環境の実現に向けた教育プログラムの開発を目指しており、学生や高齢者らを対象にした公共交通機関の乗車体験会を県内外で開いている。
この日はLRTを運行する宇都宮ライトレールの協力で、同停留場に回送電車を止め、乗車体験。有志で参加した学生約30人がベビーカーを押して乗降車し、乗せやすさや車内のスペースなどを確認した。
LRTはホームと車両の段差や隙間がなくなるよう設計されており、3年長岡慎汰郎(ながおかしんたろう)さん(22)は「すごく乗りやすかった。でも車内はベビーカーがあると狭かったので、大変だと思う気持ちもよく分かった」と振り返った。ベビーカーのほか、車いすで乗車する学生もいた。