空き家バンク登録の空き家。自治会から情報提供があった空き家も、登録などで流通へつなげることを目指す

 【栃木】市が自治会と連携し昨年9月にスタートした空き家の早期発見・活用事業で、48自治会が222件の情報を寄せる成果を上げている。新たな空き家は外見から判断しにくく、これまで市が把握するのは困難だった。同事業で市は本年度の国土交通省の住生活月間功労者表彰で住宅局長表彰に選ばれ、「他の市町村の参考になる」などと評価された。

 同事業は、自治会の情報収集力を生かして、新たに発生した空き家の情報を提供してもらう。市はその空き家の所有者を調べて連絡を取り、「空き家バンク」への登録を勧めるなど速やかな流通を促す。同省の2017年度モデル事業に選定された。

 市は昨年9月に協力自治会の募集を開始。当初は旧6市町ごとに1自治会程度との連携を想定していたが、17年度は42自治会、本年度は新たに6自治会が名乗りを上げた。市は寄せられた情報のうち、相続放棄などを除く155件の持ち主にすでに通知を出し、このうち15件の持ち主と活用について協議中だ。

 以前は、市民から市に寄せられる情報は、ぼろぼろの空き家にハクビシンがすみ着いたり不法投棄されたりといった苦情ばかりだった。同事業の開始で、流通につなげやすい新しい空き家の情報が寄せられるようになったという。

 同功労者表彰は毎年10月の「住生活月間」の行事の一環で、住意識の向上などを図るため各分野で活躍した個人・団体を選んでいる。団体は今回、国土交通大臣表彰9団体、住宅局長表6団体が選ばれ、県内では市が唯一対象になった。「財政負担が発生しない事業のため、継続性が高い」などと評価された。

 市住宅課は「先駆的な対策として評価されありがたい。寄せられた情報には、ひとつひとつ対応していきたい」と話している。