王道の餃子

カウンターに立つ店主の相原さん

王道の餃子 カウンターに立つ店主の相原さん

 紆余(うよ)曲折を経てたどりついたギョーザの世界。その魅力に取りつかれた店主の相原陽介(あいはらようすけ)さん(45)が手がける逸品は、素材にも作り方にもこだわり抜き「宝石のように美しい」と表現できるまでに至った。

 入り口に目立った看板はなく、カウンターのみ10席の隠れ家的な酒場。気温や湿度に応じて小麦などの配合を変える皮は、注文を受けてから一つ一つ手で延ばす。ギフト用のネット販売はあるが、持ち帰りには対応していない。大衆的なギョーザとは一線を画すプレミア感とボリュームが魅力だ。

 まず「お通し」(649円)として提供されるギョーザは相原さんの出身地、宮城県産のカキ1個を包み込んだぜいたくな一皿。口に入れた瞬間にうま味があふれ出す。あまたあるメニューの中で看板は「王道の餃子(ぎょーざ)」(2個、649円)。あんには粗びきした小山市産ブランド豚「おとん」を使い、10種類以上のスパイスを調合しているためそのままでも味わい深い。

 「お客さんから『既成概念を壊された』と言われたのがうれしかった」と相原さん。「焼酎ソムリエ」の資格を持ち、50種類以上から客の趣向に応じた飲み方で提供してくれるのもうれしい。

 ▼メモ 小山市駅東通り1の2の9、坂下ビル2階。午後6~11時。月曜定休。20歳未満の入店不可。(問)0285・37・6048。