ベテラン職人の指導を受けながら「日光彫」に取り組む山本さん(左)と澤田さん(中央)

 【日光】伝統工芸品「日光彫」の老舗として知られる松原町の「五十嵐漆器」に4月、20歳代の女性社員2人が入社した。後継者育成を支援しようと市が昨年実施したインターンシップへの参加がきっかけとなった。新たな道を歩み始めた2人の活動を応援するクラウドファンディング(CF)も現在実施中で、2人は「基礎をしっかり学び、早く一人前になりたい」と意欲的に指導を受けている。

 入社したのは鹿沼市出身の澤田萌(さわだもえ)さん(22)と、さくら市出身の山本真奈香(やまもとまなか)さん(22)。2人は共に県内の芸術大学に通っていたことがある上、「祖父が趣味で日光彫をしていた」(澤田さん)、「前から日光彫が好きだった」(山本さん)ということもあり、昨年11月に行われたインターンシップに参加。面接を経て採用が決まった。