東京商工リサーチ宇都宮支店が8日までに発表した3月の県内企業倒産整理状況(負債額1千万円以上)は、倒産件数が前年同月比6件増の15件、負債総額は27・8%減の14億6500万円だった。負債総額は3カ月連続で10億円を超えた。

 業種別では、サービス業他が5件、製造業が4件、卸売業が2件などだった。負債額は1億円以上5億円未満が4件、5千万円以上1億円未満が6件、1千万円以上5千万円未満が5件。10億円以上の大型倒産は6カ月連続でなかった。

 原因は販売不振が11件と7割以上を占めた。新型コロナウイルス関連は8件だった。

 同支店の担当者は、人材確保のため賃金を引き上げる企業が相次ぐ中「人件費の上昇に物価などの高騰が重なり、資金繰りが厳しくなる企業が増える可能性がある」と指摘した。